2010年4月29日木曜日

捨て傘

今年のように雨が続くと傘を手離せなくなる。出張の折にも、小さな傘をカバンの中に入れて行く。持っていると、緊急時の対応も可能と考えてしまう。かつては、オフィスや学校に置き傘があった。朝出かける時は晴天であったのに、夕刻からの突然の雨で、帰路は散々な目に遭ってしまうことを避けようとする防衛本能のようなものだ。
しかし、これも少なくなった。突然の雨に遭えば、それはその時。100円も出せば、その場をしのぐための1本の傘を求めることが出来る。突然の雨が止んでしまえば、無用の長物。通路や階段の手摺りやゴミ箱に捨ててしまう。確かに、目的を全うしたものに、用は無いと考える人もいる。雨の日の備え方も変わったということか。しかし、ふと不思議が頭をよぎる。一時的な目的達成のために、多くの資源が使用されている。「所有(する)価値」より「使用(する)価値」への重点シフトが言われて久しいが、使用するのは個人的な行動であったとしても、その行動を満たすために使用される価値ある資源は大量であることを忘れているように思える。
かつて「置き傘」で目的に備えていたものが、今は「捨て傘」が一時をしのぐ。現代の消費行動は「備える」ことより「しのぐ」ことか。ひどく短期的な見方に思えてくる。

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